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空へ
2012/06/28(Thu)
かばん6月号に出詠しましたので、こちらにもアップしたいと思います。
ひさしぶりの連作は挽歌となってしまいました。

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 空へ 

    膝抱え眠るわたしの空洞にすっぽりはまってアンはまるまる 

 せめて愛する家族の膝で逝けたならどうしてこんなに冷たい床で

 閉じても閉じてもうっすらひらく潤んだ目最後に何を思っていたの

 茎までは焼けないからと 茎よりもたやすく空へと還る肉体

 ふわふわの胸元の毛も肉球の匂いももうないないということ

 人生の半分ほどに寄り添って逝ってしまったアン十五歳

 撮る人の顔を探しているように遺影はどれも首をかしげて

 父の読む新聞を踏みならす音家族の朝から抜け落ちて 春

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ペットを飼っていたらいつかこの日が来ることは覚悟していたつもりだったのに、
いざその時がきたらそれはもう情けないほど涙が止まりませんでした。
私があまりに泣くので3歳の息子が、
「しゅうたがいっぱいいいこいいこして治してあげる」と言って、
硬くなった体を何度もなでるので余計に涙が止まらなくなってしまって…。
まだ寒い3月、第一歌集にも登場したアン(ボストンテリア)が逝去しました。

父のブログ『重箱の隅』「お知らせ」
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かばん1月号
2011/02/23(Wed)
…というわけでさっそく、かばん1月号に出詠した2首(新年号は全員2首なのです)。

明けそうな気配のつもるまなうらにしずかに過ぎる鉄道がある

穏やかな目をしてきみは出ていった遠い遠いね生まれたところ


じつはこの2首、折り句なんです。1首目が「あ・け・ま・し・て」2首目が「お・め・で・と・う」の折り句。
新年号なのでちょっと言葉あそびしてみました。

1首目は5首選で雨谷忠彦さん、あまねそうさん、鯨井可菜子さんが選んでくださいました。
以下、いただいたコメントを掲載します。どうもありがとうございました。

●雨谷忠彦さんコメント
目覚めたものの起床時刻前なので、目を瞑り遠い響きを聴いているのでしょう。
始発列車か、深夜の貨物列車か、自分の生活時間帯とは無関係に機能しているシステムに思いを馳せます。

●あまねそうさんコメント
明け方に遠くから聞こえてくる鉄道の音を聞いているのだろう。
その鉄道に乗ってすでに一日をはじめている人たちとまだ半分眠っている自分が違う道を進んでいくような、
交わることのないような、不思議な感傷が感じられた。
「気配のつもるまなうら」というやわらかい表現に「鉄道」という硬い言葉がくることで、一首のバランスが保たれている。

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そこから何が見えますか
2009/08/17(Mon)

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そこから何が見えますか 

父さんの高い高いは高いからそこから何が見えますか 夏

近づいてくるものよりも遠ざかるものをこの子は懸命に見る

この子にも見えているかな噴水に架かるちいさなちいさな虹が

一片【ひとひら】の言葉ももたぬうちにもうあなたの過去は築かれてゆく

代わってはやれない痛みやわらかい腕に近づく針を見詰める

わたしから(母)を引いたらいま何も残らなそうで 風に吹かれる

両腕をひろげあなたが待っている抱きしめられているのはわたし

こんなにも愛されてるということがあなたを包むひかりとなれば

                               (かばん6月号)

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きみは手を
2009/08/17(Mon)
またまた久しぶりの更新になってしまいました。
かばん5月号、6月号にこれまた久しぶりに出詠したので、
作品をアップしておきたいとおもいます。

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きみは手を  

極東の国に生まれてきみは手を生まれたばかりの朝へひろげる

泣き疲れようやく眠る目覚めたらまた会えるんだよここにいるよ

まっすぐに見つめる先は壁だけどなおきみは見るそして微笑む

あれもクマこれもそっちもクマだけどほんとの熊にはどれも似てない

サッカーか野球か虫か鉄道かきみからきっと教わるだろう

反射から意思へと変わり握る手は時には強く時に優しく

お日さまの匂いにまみれた子の脇で洗濯物をなんども畳む

いたずらの一つ一つも成長の証とおもえばうれしく 今は

林道に打ち捨てられた新生児 サムイ…クルシイ…コワイ…ママ

残酷なニュース見るたびいまぎゅっと抱いているのは命そのもの

いまきみの右手は左手と出会い小さな祈りを形づくって

不意に手を小さな指に握られてきゅんとした、いま あの日のさくら 

                              (かばん5月号特別作品)

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いとしい日々
2009/01/22(Thu)
また前回の更新からずいぶん経ってしまいました。
一日のなかでほんのわずかな時間しか両手が空かないのです(泣)

かばん12月特集号に掲載された作品をアップします。
十月十日を詠んだ8首です。

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いとしい日々


二人ぶん春の匂いを吸いこんでおはよう空だよこれが空だよ

次の春、次の夏は、とおもってるこんなに前を向いてるわたし

ゆらゆらとわたしの中で暮らしてる小さなひとと会話するひと

伝えたい 心とからだに真っ直ぐに海のまぶしさしょっぱさなどを

七色の壁画が眠る洞窟とつながっているわたしの子宮

ゆるやかな放物線をなでるひとまぁるいことはしあわせなこと

守られて守っていますまるでそう、マトリョーシカのまんなかの人

蝶結び何回やっても縦になるそんなところも似ていてほしい


                         (かばん12月号掲載)

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最近眠りが浅くて夜何度も起きてしまう息子。
きょうも明け方ぐずぐず言い出したのでおなかにのっけてよしよししていたら、
寝ぼすけ息子はわたしのほっぺたをおっぱいと間違えたらしくチューチューチュー…
起きて鏡を見てみたら、ほっぺたにくっきり内出血が!!!
わたしのほっぺた、そんなにふっくらしてますか(泣)。。。

4ヶ月、声を出して笑うようになり、かわいさ満点の息子です。

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