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かばん9月号
2007/09/26(Wed)
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急速に秋ですね。
今夜は冷え性の女のひとにすっとなでられたような風が吹いてました。
わたしも相当な冷え性ですけど。

かばん9月号、ようやくゆっくり読みました。
こころ惹かれた歌がおなじ作者さんの作品から2首ずつあってふしぎでした。

まずは今月のときめき度ナンバーワン!佐藤弓生さんの作品から…

あめのひかりがつむじからにじみくる傘もおばあちゃんになるのかしら

「ひかり」を触覚で捉えた作品はけっこうあるような気がしますが、
この作品の「ひかり」は水分を媒介しているせいか、すごくリアルな感触。
「つむじ」ってなんだかすごく無防備な場所ですよね。
「傘」はその無防備な「つむじ」を守っているわけですが、
もうおばあちゃんなんですね。「あめのひかり」がにじんでしまう。
でもそれくらいでいい気がします。
黒々とした日傘とか、あんまり好きじゃありません。

寝言するちいさな蛹 おやゆびで変換キーを押すまでの詩は

パソコンを使って作品を作るようになって、
そうすると作品は最後の変換キーをぽんっと押したとき完成するわけで、
もちろん頭のなかには先にできているわけだけど、
ぱっと目で見たときの視覚的な印象も作品の一部だとすれば、
やっぱりあの瞬間が作品の完成ってことになるのでしょうか。
「詩」はいきものだから、最後の最後を機械に託されるの、少し嫌かもな。
そんな思いが、「おやゆび」で押すところに表れている気がします。
「寝言するちいさな蛹」っていう喩がむずむずしててすっごくいいです。

つづけて辻井竜一さんの作品から…

もしかして双子の兄弟いますかと聞かれることの多い人生

連作全体で自分の人生に対する倦怠感のようなものを描いてるんですが、
漂ってくるものはやけに明るくて自分の人生をいとしんでいる感じがするんですよね。
上句の質問、敬語だからそんなに親しくない人にされているわけで、
そういう人に思わず質問させてしまうくらい、
自分と同じDNAを感じさせる人がいるっていうのはどうなんだろう、
やっぱりいとしいこと、なんじゃないかな。

あてのない日々だったからあてのない旅の仕方がよくわからない

いや、べつにしなきゃいいんじゃない?ってツッコミたくなります(笑)。
でもなんか憎めない感じなんですよね。
やっぱり「あてのない旅の仕方がよくわからない」人生っていとしいから、かな。

最後に、柴田瞳さんの作品から…

メンディングテープで掲示してあった無知を回収して参ります

風刺的な作品なんですが、柴田さんの風刺ってすごく独特で、
自分も一緒に謝ります、って感じがして好きです。
高みから嘲笑してるって感じじゃないんですよね。
「無知」っていう抽象化がここはすごく効いてます。
でもどんな掲示だったかやっぱりちょっと気になるなー。

あと2回号泣可能 武富士のティッシュはわりとやわらかいから

号泣っていう非日常に、
消費者金融とか、ティッシュを受け取っている自分とか、鼻水とか、
かみ過ぎてひりひりする鼻の下とかをぶつけてくるのが強い。
歌としてなんかすごく強いんですよね。
定型をガッチリ味方につけているところも強さの一因だとおもいます。
読んでいてスカっとします。

瞳ちゃんの作品から「号泣」をいただいて一首。

犬がしぬ映画をみました ふたりして号泣しました朝が来るまで 伴風花

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