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かばん8月号
2008/08/21(Thu)
200808-thumbnail2.jpg

かばん8月号、今月も表紙がとってもステキです。
しおたまこさんデザインのキッチングッズ(ランチョンマットとか)あったら絶対買うなぁ。

8月号のゲストルームは松村由利子さんの「Into Africa」。
サバンナの野生動物を中心に描いた、力強い連作です。

熟睡を知らぬサバンナ切れぎれの夢のかけらの光るあかとき  松村由利子

草食動物は、いつ肉食獣に襲われるかわからないから立ったまま寝る、
という話を読んだことがあります。しかも熟睡せず切れ切れに睡眠をとる。
その短く浅い睡眠のなかで、どんな夢をみているのでしょうか。
立って眠る草食獣の黒い影。その後ろでサバンナの空を真っ赤に燃やす朝焼け。
美しく雄大な世界が浮かんできます。

さて、会員作品から5首選です。

傷が生むしずかな拍動 葉が煽る空のどこかに合戦の記憶  井辻朱美

言葉のブレンドが絶妙な一首。
「葉」「空」は清々しく、「傷」「拍動」「煽る」「合戦」は激しく、
「しずかな」「どこかに」「記憶」は懐かしさを感じさせるようなやわらかさ。
これらの言葉が美しく混ざり合い、
夏の濃緑の木々のざわめきから、豊かなイメージの世界が立ち上がってきます。

空の下キーホルダーの人形が取れたチェーンが揺れ続けてる  伊波真人

なんてことない風景を切り取っただけの一首ですが、
その切り取り方がとてもいいです。
主役の相方を失い、ただ存在し続けるしかない「チェーン」は、
ものすごく自由で、ものすごく孤独。

玄関の鉢に五匹のめだかいてそこからひろい範囲をゆるす  雪舟えま

「玄関の鉢に五匹のめだか」を飼っているのを見ただけで、
全てとは言わないまでもその人の多くを受け入れられると感じてしまうという、
その基準と直感力がすごいです。
「そこからひろい範囲を」という空間的な書き方や、
包容力を感じさせるひらがな表記も成功しているとおもいます。



図書カードにくせのある名を探しては恋に憧れていた雨の日  有田里絵

この少女マンガ的世界の共感力の強さにはやっぱり抗えません(笑)。
ジブリ映画の『おもひでぽろぽろ』(でしたっけ?)を思い出しました。
いまも学校の図書室では図書カードで本を管理しているのでしょうか?
同じ本を読んでるってだけで運命を感じてしまう思春期。
「くせのある名」だったらなおさらですね。
最後の「雨の日」はちょっと流しちゃってるかな~と残念に思いました。
「雨の日」だから図書館にいる女の子より、
普段から図書館にいる女の子のほうがイメージに合うかな、と。
それだとつきすぎでしょうか。

蝉の鳴き声がずいぶんやわらかくなってきました。
カーテンを揺らす風もちょっとすずしい。そろそろ真夏ともお別れかな。

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